まぶたは大変薄いですが、中にはいろいろな組織（皮膚、筋肉、脂肪、眼瞼板、結膜など）で複雑に構成されています。目を開けるときに使う筋肉（上眼瞼挙筋）は普通、眼瞼板についていますが、一部の筋肉繊維がまぶたの皮膚の裏側にくっつくと、その部分の皮膚が目を開けるときに筋肉について上にあがるのでそれが二重まぶたになるといわれています。
例）マジック目頭切開+二重 構造的複合手術(structural double eyelid surgery)
二重まぶたになる原理は、まぶたを持ち上げる筋肉が目を開けるとき、皮膚を一緒に持ち上げるかどうかによって決まります。西洋人の場合はまぶたの筋肉が皮膚にくっついており、一緒に引っ張りあげるのでそれが二重まぶたになり、東洋人の場合はたいがい筋肉と皮膚のつながりがなく、また脂肪と筋肉が厚いので、皮膚が上に上がる力を妨げています。よって、二重まぶた手術は筋肉と皮膚をつなげるだけでなく、脂肪と筋肉、蒙古ひだなどをバランスよく操作し、機能的な視野の確保や美しい目を作り出す作業だといえます。
* 上記の必要条件に当てはまる箇所が多ければ、簡単な二重まぶた手術でも満足のできる結果を引き出すことができます。しかし、実際にはそうではない場合がはるかに多いです。良くない条件で、二重手術をするときは一律的な施術のみでは、満足のいく結果が得られない可能性があるので、さまざまな付加的な手術法を取り入れ、基本的な目の条件に整えた上で二重まぶたを作ることでより満足してただける目もとを生みだすことができます。
東洋人の一重まぶたはまぶたの皮膚がのびて、瞳に被さっていることが多いですが、このようにまぶたが下がっていると視野を狭くするのみならず、ひどい場合にはまつげが瞳に刺さって視野障害や炎症を起こすこともあります。このような患者はまぶたが視野を遮っているので、補助的に額を持ち上げることになり、若い人でも額にしわができたりします。このケースでは、切開法二重手術でのびているまぶたの一定部分を取り除き、二重まぶたを作って瞳の露出を増やすことで、視野を広くすることができます。つまり、二重まぶたの手術は、目の根本的な機能である視野の確保を、より楽にできるようにするという重要な効果があります。二重手術後、目の周りの皮膚のたるみとともに額のしわも自然に緩和されるので、よりくっきりした目もとと印象を手に入れることができます。
例）切開法で瞳の露出を増やし、視野確保をした例
例）二重まぶた再手術で瞳の露出量を増やした例
例）目もと矯正を適用した奥二重手術で瞳露出量を増やした男性の目の例 手術前に上がっていた眉毛が、術後には下がっていることがわかります
企業の人事担当者が面接のとき、最も高く評価する顔についての調査結果によると、男女ともに卵型の顔に大きな目が好まれ、とくに女性の場合はその比率が格段に高いということでした。目が大きくて、目と目が離れておらず、二重まぶたのある丸い目が最も信頼の置ける顔だという答えが返ってきたそうです。実力が同じなら、外見が整っており自信がありそうに見える人が好まれる傾向がありますが、これは外見を磨く人は人生にも忠実で業務効率性も高いだろうという分析によるものです。外見をみがくのは贅沢ではなく、もうひとつの自己啓発のあり方なのです。どんな形の二重まぶたにするかは、全体的な顔のバランスを考えて患者さん自身の好みを参考にして決めることですが、最近は手術したことがわかるような大きな二重は避けて、自然な二重を希望されることが多くなりました。
二重の形態別分類―インフォルド＆アウトフォルド
例）二重手術のみでインフォルドラインが形成された例
例) マジック目頭切開によりインフォルドの程度を改善した例
Example) Changing an in-folder to an in-out folder line by Magic epicanthoplasty and partial correction of double eyelid line.
例）マジック目頭切開と二重ライン矯正でひどいインフォルドをインアウトフォルドラインに変えた例
例）蒙古ひだを改善せず、不自然だったアウトフォルドラインをマジック目頭切開で改善した例
例）蒙古ひだがそのままで、厚かったソーセージ二重ラインをマジック目頭切開と二重再手術で改善した例
例）東洋人の目に自然さを保つ範囲でアウトフォルドラインにした例
例）西洋人のアウトフォルドライン
インフォルドとアウトフォルドの中間の形態で、イン‐アウトフォルドといいます。二重ラインが目頭から始まって外側にいくほど少し広がり一定幅を維持している形態です。東洋人の目の構造上、最も自然でありながらくっきりしたラインで、好まれるラインです。異国的になりすぎず、不自然にならないながらも比較的華やかで魅力的な目もとにすることができます。たいていはマジック目頭切開と一緒に手術をすることで美しいインアウトラインを作り出すことができます。
例）マジック目頭切開と埋没法二重手術でイン‐アウトフォルドラインにした例
例）インフォルド二重ラインをマジック目頭切開でイン‐アウトフォルド二重に改善した例
一般的にすべての二重まぶたは時間がたつにつれ幅がだんだん小さくなってきます。 ひとつだけ例外があるとすれば、蒙古ひだが弱くまぶたの脂肪が少なくてへこんでいる場合です。ある程度以上の蒙古ひだがある人にインフォルド手術をすると、二重の小さくなる速度がさらに速くなります。蒙古ひだが二重まぶたの上の皮膚とつながっているので、瞬きをするたびに蒙古ひだがこの皮膚を下げてしまうからです。二重が小さくならないようにするためには蒙古ひだをマジック目頭切開で取り除いた後、インアウトフォルドやアウトフォルドにすることが望ましいです。
蒙古ひだを基準にして目頭の二重ラインが蒙古ひだの中に隠れていればインフォルドで、蒙古ひだの上に出ていればアウトフォルドです。大概、インアウトフォルドや西洋人のような自然なラインのアウトフォルドにするために、必ず十分な目頭切開を行い蒙古ひだを矯正しなければなりません。西洋人のように鼻に比べて目がくぼんでいないので、蒙古ひだが多い韓国人にはアウトフォルドが構造的にも手術技法上もうまくいかなかったり、似合わないこともある反面、インアウトフォルドは蒙古ひだを除去することで比較的自然なラインにすることができるので、とくにお勧めしています。二重手術の際に目頭切開をするかどうか悩む方も多いです。目頭の二重ラインは蒙古ひだによって決まりますから、適切な目頭切開をすればこそ自然なインアウト、アウトラインを作ることができます。
例) 蒙古ひだを改善し、インフォルドラインからインアウトフォルドに矯正した例
例) 蒙古ひだを改善し、二重再手術でアウトフォルドラインを形成した例
二重が高いからといって、目が大きく美しく見えるとは限りません。人によって皮膚の厚さや脂肪、目の周りの構造が違うので自分にあった二重の高さもまた違います。自分の目に合った範囲で二重を決めることで、ぱっちりと大きく見える目になるというわけです。腫れが引き、自然な目になるのに最も重要な要因は二重の高さにありますが、不適切な高い二重は腫れが長引き、目を開ける機能を妨げ、眠たそう目になってしまいかねません。同じ幅の二重にするためのデザインは、それぞれの場合によって違ってきますから、デザインを考えるときに、的確な評価と皮膚の状態、長さを繰返し測ることで誤差をなくさなければなりません。
韓国人女性に最も多く見られるのは、ぷっくりと腫れているように見える厚いまぶたです。まぶたの中の眼窩脂肪過多の場合、まぶたの周りの眼輪筋肉が厚い場合、目の周りの皮膚が厚い場合、または目の周りの眼窩骨が出ている場合など、いくつかの要因が複合的にこのような目もとを作り出す原因になっています。このような目は、まず、厚く見えるまぶたをうすくする作業が必要になります。そのために的確な評価が何よりも重要です。しかし、原因を矯正する程度はそれぞれの目の状態により、制限されてしまいます。手術計画はまぶたがはれて見える要因が何なのかを正確に把握して、脂肪除去が必要かどうか、皮膚と筋肉を切除するかどうか、また追加的な施術で目の周りの形態を改善するかどうか、前もって決めた上で手術しなければなりません。脂肪だけが多い場合は部分切開法で脂肪だけを除去しても良い結果得ることができますし、一番多い形態の皮膚とその中の筋肉と脂肪がすべて厚いという場合には切開法で厚い筋肉と脂肪を除去すればよりさわやかでぱっちりとした二重の目もとにすることができます。このような目のほとんどは蒙古ひだが発達しているので、同時にマジック目頭切開施術しなければなりません。
例) まぶたがふっくらと腫れているような目
例）マジック目頭切開と切開法二重を施術した例
まぶたが薄く、蒙古ひだが弱い目もとは最小限の操作で自然な二重にすることができる条件なので、埋没法で自然な二重を作ることができます。たまに二重になったり、濃いアイメイクをすると二重になるような目の方は手術をすると相対的に自然な二重になる可能性が高いです。大概、こういった条件の方は自分の目もとにそれなりに満足していることも多く、手術をするかどうか迷う方もいらっしゃいますが、実際に二重手術をした後には、いい結果が約束されていますから満足度はかなり高いです。
例) まぶたが薄い目の埋没法二重
ラインが幾重にもなっていると、疲れて見えるし、すっきりとしない目もとに見えてしまいます。このういったラインは本当の二重まぶたのラインとは構造的に異なるものです。たいがいは伸びてしまった皮膚のまぶたの特定の部位が重なってしわになっていることが多く、ひどいときには目を閉じた状態でもしわの跡が残っています。適切な高さでひとつのラインを固定してあげることで他のしわは自然と消えていきます。手術法は目の条件を考慮してから決定します。
例) 上まぶたのラインが幾重にもなっている目
例）埋没法二重で施術した例
例）マジック目頭切開、切開法二重、くぼんだまぶたに脂肪移植手術をした例
多くの女性が一時的に二重まぶたにするために、アイプチやのりなどを使っていますが、繰り返し使っていると皮膚が伸びたり弾力がなくなったりしてきます。健康なまぶたは目を閉じた状態でもしわがなく、適当な緊張を持っていますが、糊やテープを繰り返し使っていると皮膚が刺激を受けて厚くなり、垂れ下がってしまうこともあります。それが原因となり、普通は30代になってから見られるような老化が、10代の人のまぶたの皮膚に起こっていることも時々あります。一定期間、アイプチを使うと本人も皮膚の変化を感じますが、習慣的に使っているので簡単にやめられなくなります。刺激に反応して皮膚のたれ具合によって、埋没、部分切開、皮膚切開を含めた切開術を適切に選択し、二重まぶたを作らなければなりませんから、手術前の正確な評価が重要になります。
例）マジック目頭切開と埋没法二重でくっきりしたラインに
東洋人の一重まぶたの目は真性眼瞼下垂ではない場合にも、瞳の露出が少ないことが多いです。ほとんどはアイライン（まつげの生え際の部分）まで下がったまぶたの皮膚によるもので、ひどい蒙古ひだを伴う場合が多いです。このような仮性眼瞼下垂は皮膚切開を含めた切開法二重とマジック目頭切開手術だけで瞳を適切に露出させ、はっきりと鮮明な目もとにすることができます。真性眼瞼下垂と混同しやすいですが、原因が違いますから目もとの矯正は必要なく、二重手術だけで十分です。
例）真性眼瞼下垂で縦の露出幅が小さい目を目もと矯正とマジック目頭切開で手術した例
例）仮性眼瞼下垂‐‐マジック目頭切開と二重手術で瞳の露出量が改善された例
理想的な目と目の間の距離は顔の大きさによって多少の差はありますが、平均的に33～35mm程度だと思えばいいでしょう。実際の韓国人女性の目と目の間は、ほとんどが35～38mmぐらいです。38mm以上になると、少し間の抜けたような特有の印象を与えがちになります。このような目には目頭切開手術が必須です。実際の目の長さが長くなり目と目の間が狭くなって見えるので、ずっと端整ではっきりした印象になります。鼻の手術を併せて行えば、より一層目と目の間が狭くなって見える視覚的効果が得られます。
例）マジック目頭切開、二重手術と隆鼻術を適用した例
例）マジック目頭切開と二重手術の例
実際に両目が全く同じ形をしている人はまれですが、両目が大きく異なる人もいます。 適当な違いはむしろ特徴的で個性的なイメージとしてそのままにしておいてもかまいませんが、左右の違いが大きすぎると、バランスが悪く見えるので手術で矯正することをお勧めします。手術は、左右の目のうち、より魅力的に見える方の目を基準としもう一方のラインをそれに合わせる方法で行います。片方のみ手術することも可能ですが、一般的には両目とも手術をするのが望ましいです。
自分だけの個性だと思えば、それもいいかもしれません。しかし、全体的なイメージ上、なにか足りないような感じがあるとしたら手術で矯正するのもいいでしょう。手術は二重があるほうの目を基準にします。もう一方の目をそれに合わせます。元の二重ラインよりもよりきれいなラインにしたければ、両目とも手術で新しいラインを作り、さらに美しい目もとにすることもできます。
目尻が上がっている目もとはほとんどが怖い印象を与えます。 目尻が上がっている目は、目尻切開で目尻を下げると効果的です。また目尻に薄い二重があるとよりやさしい印象の目もとになります。
目尻が下がっていると、おとなしく見える面もありますが、憂鬱そうに見えたり、老けて見えることもあります。目尻が下がっている場合は、目尻を上げて固定する手術をすることができます。まぶたの皮膚が下がっている場合には、眉毛リフト術を適用したり、下がった部分を切開して二重にしたりするのがいいでしょう。
例）マジック目頭切開と二重手術例
例）眉毛リフト術と埋没法二重手術でたるんだ目もとを自然な感じで改善した例
韓国人とは違って、西洋人は、額に比べ目がくぼんでいるのでエキゾチックに見えます。しかし、韓国人は骨格が違うので、くぼんだ目は魅力的というより老けて見えしわもできやすくなります。くぼんで見える目は疲れている印象を与え、暗い感じに見えてしまいます。このような目は、主に眼窩が深い目で、目の周りの脂肪が減ってしまうときに表れます。微細脂肪移植術でくぼんだ部位に、自分の脂肪を注入し、よりボリュームのある魅力的な目に矯正します。
例）まぶたがくぼんで二重が重なっているように見える目には、脂肪移植が効果があります。
例）脂肪移植で上まぶたのボリュームを回復し、目元を改善した例
まつげが瞳に刺さる状態が続くと、慢性的な角膜損傷によって視力の低下や眼疾患を引き起こすことがあり、まつげが伸びるたびに抜かなくてはなりません。二重まぶたにすると、まつげの方向が上向きになるので角膜への刺激もなくなり、症状が良くなるだけでなく美容的にも美しい目になり、一石二鳥の効果が得られます。
ふつうの人が楽に目を開けたときのまぶたの位置は、黒目の上に１～２mmほど被さっているところにあります。これよりも黒目に被さっていると、眠たそうに見え、眼瞼下垂と呼ばれます。まぶたを上げる筋肉の力が弱いのが原因です。この場合は、単純な二重手術のみではいい結果を得にくく、二重手術と一緒に眼瞼下垂矯正手術を受けることで、くっきりとした目もとにすることができます。症状がひどくない眼瞼下垂は、韓国人にはかなり多く見受けられます。程度のひどい場合は人を見るとき、額に力が入ってしまうので額のしわが多く、あごを上に上げた状態で正面を見ることになります。
例）真性眼瞼下垂を二重手術と目もと矯正術ではっきりした目もとに改善した例
病的に飛び出ている目の場合は、まず甲状腺機能亢進症という内分泌的な疾患の可能性がありますから、内科医の診察を受けることが原則です。
それ以外の軽微な程度に出ている目、すなわち生まれたときから目が出ていたり、目の周りの脂肪や組織などが減って相対的に目が突出して見える場合などさまざまな理由で目が出ているように見えるときの手術の原則は二重のラインを低い位置に決めなければならないということです。同じ皮膚の高さで手術したとしても、目が突出している場合は下に下がってくる皮膚の量が少ないので、ラインの下部の露出が大きくなります。もし二重ラインを高い位置にしてしまうと、目がさらに飛び出しているように見えかねません。瞳が突出しているので、印象が強くなり、さらに高い位置の二重まで加わると、ぎょろっとした印象になってしまいます。できる限り薄く、低い位置での二重ラインを作ることが望ましいです。大概、皮膚切開や脂肪除去をする必要はなく、埋没法、部分切開法で施術します。
まぶたは皮膚の層が薄く、緊張力の弱い部位ですから、ケロイド体質でもほとんどは大きな問題なしに二重手術を受けることができます。よく、傷が異常に大きくなる状態をケロイドと言い、実際には肥厚性瘢跡とは区別しなければなりませんが、多くの人が肥厚性瘢跡をケロイドと誤解している傾向があるようです。肥厚性瘢跡も傷が治るときに、表面が不規則な傷が皮膚の表面に浮き上がってくる点と、かゆくてひりひりする自覚症状がある面でケロイドと似ていますが、肥厚性瘢跡は体質とは関係なく誰でもなり得るもので、傷あとの大きさがもとの傷よりも大きくならないことがほとんどです。 また、６～18ヶ月過ぎれば跡が少しずつ小さくもなるというのがケロイドとは異なる点です。しかし、ケロイドはもとの傷よりも大きくなり、手術で切除したあとにさらにひどくなるという違いがあります。手術の跡は施術する方法や皮膚のタイプによっても違いが出てきます。一般的に皮膚の色が暗く、厚い皮膚は手術跡が長い間残っていることが多いですが、目は跡が残りにくい部位であり、３～６ヶ月程度でよくなりますので心配しすぎる必要はありません。
手術前の相談と説明
カウンセリング時には、自分の希望する内容を十分に担当する医師に伝えなければなりません。 手術前のカウンセリングで、担当医師は手術を受ける患者の期待値を理解し、手術可能な部分とそうではない部分について説明することができます。一方的に医者まかせにしすぎたり、患者が自分の希望ばかり優先させようとすると、どちらも満足のいく手術結果を期待するのは難しくなります。額と眉が下がりすぎている場合は、眉をあげる手術も同時に検討することができます。手術方法は切開法にするのか、または部分切開、埋没法にするのかを前もって決めます。中年以上の方は切開線の長さ、二重の高さ、上まぶたと下まぶたを同時に手術するのか、また眉を上に上げる手術方法について十分に詳しく相談しなければなりません。
埋没法にするか、切開法にするかを決める基準としてまぶたの皮膚のたるみ具合、皮膚、筋肉などまぶたの組織の厚さ、目の大きさ、眼瞼下垂かどうかなどを考慮することができます。埋没法は二重ラインに沿って皮膚に小さな針の穴をいくつか作り、この穴を通して糸を入れて結ぶことによって二重にする方法です。二重手術に対して確信がなかったり、手術後に変わった自分のイメージに適応できない場合は、縫合糸を取り除けばもとのまぶたの状態に戻すことができるというメリットがあります。もちろん、こういったことを予想して手術するのは好ましくありませんが、手術後に元に戻すことが可能だという点はメリットだといえるでしょう。埋没法は刺激の少ない切開（普通１～２mm）で施術するので、手術後時間がたてばその跡は見えなくなります。埋没法の場合は、化粧をしていない状態で下を向いても手術跡はわからなくなります。
例）マジック目頭切開、埋没法二重手術例
例）マジック目頭切開+埋没法で小さな奥二重にした例
例）埋没法二重のみ施術した例
例）男性の目のマジック目頭切開と埋没法二重の例
埋没法の手術方法はいろいろな種類があります。ひとつのループを作る方法、短いループを３箇所に作る方法、きつい結び目を連続して埋没させる方法など、具体的に挙げるととてもたくさんあります。いわゆる、クイック二重、佐藤式、ルビー式など新しい用語を作って新しい手術法が出てきているように見えますが、実際はすべて埋没法の範疇に含まれている手術法で、これまでにもあった手術方法です。それらの方法の細かい点で若干の違いがあるだけのことに過ぎません。
埋没法を好まない患者さんが挙げる理由で最も多いのは、手術をしてもゆるんだりまた一重に戻ったりするということです。トゥイム整形外科では手術で使う糸のループと結び目にノウハウがあり、それを通して一重に戻る確立を最小化しています。また、手術の技法を適切に変えて患者さん個人個人に合わせた方法で手術を行っています。
埋没法はまぶたが薄い人に合った手術方法です。もちろん原則的に埋没法で二重まぶたにするのはどんなまぶたにも適用できますが、よりよい結果を得るためには薄いまぶたにより適しているといえるでしょう。また、アイプチなどの二重テープでラインを作って来られる方、いくつかのラインがあってそのうちの一つが二重のラインになったり消えたりを繰返している方にも適した方法です。一般的に皮膚の状態が良く、自然な感じを求める方に適しています。
過去の単純な埋没法は、たまにゆるんだり一重に戻ってしまったりするということは、多くの人が経験し、知っている事実です。その理由は適切な適応症に該当しない埋没法を無理に施術した場合が多いですが、手術の技術が不適切だったということもあるかもしれません。このように二重がまた一重に戻ってしまうというのは、患者にとっても医者にとっても望ましいことではありません。この点を改善すべく研究が続けられており、現在、使われている埋没法の手術方法上では、そのループの形態や使用する糸の改良を通して、できる限り一重に戻る確率を低くする方法です。埋没法はゆるくなりやすいと思われがちですが、熟練した医師が行う適切な手術適応症にたいする施術ならその心配は必要ありません。 数年後、たるんでくるのは、埋没法なのか切開法なのかで決まることではありません。年をとるにつれ、皮膚がたるんでくるのは避けられない老化現象です。切開法でもその瞬間から皮膚はたるんできます。ところが、一般の人は切開法はたるまないものだと考えています。その理由は二つです。昔、埋没法がなかったころ、切開法で西洋人の目のように大きな二重にした人たちが、10年以上たってみると手術直後よりずっと自然で美しい目になったのを、中年女性の方に見受けられます。しかし、その人たちはそうなるまでに大きく不自然な目の状態で多くの時間をすごしてきました。このようにして10年後に美しい目を手に入れるために、今、大きく不自然な目にするというのは好ましいことではありません。また、もうひとつの理由は切開法をするとき、皮膚を切開する場合が多く、その分たるむ量が減るということです。切開法も適当な大きさで自然にした場合は数年後もまぶたが被さって小さく見えることもよくあります。相対的に埋没法は低いインフォルド二重を作るので皮膚が被さって、ラインが消えたように見える場合が多くなります。埋没法もアウトフォルド二重に高い位置にすればいいのではないかと思われるかもしれませんが、埋没法ではアウトフォルドにするのは難しく、不自然な目になったりラインが消えてしまう確率が高くなってしまいます。このような場合にはマジック目頭切開を一緒に施術すれば、二重がよりはっきりと見えやすくなり、ラインが消える確立も小さくなります。
例) マジック目頭切開と埋没法二重でゆるんだラインを矯正した例
たるんだ皮膚が多い方の場合は、切開法で伸びた皮膚を切開し、手術を施行するのが適切です。しかし、程度の軽いものであれば、まぶたの皮膚のたるみは埋没法でラインの高さを調節することである程度改善することができます。なぜなら二重手術の原理上、二重のラインの部分が内側に入ることによって、たるんだ皮膚を若干持ち上げる効果があるからです。よって、まぶたの皮膚が多少たるんで見えるからといって、必ずしも切開法でのみ手術をすると決まっているわけではありません。皮膚を切った後の跡が気になるとか、手術後に跡が目立つ時間を短くしたいとかいう場合は、高さを調節して埋没法を選択することもできます。たるんだ目にマジック目頭切開をあわせて行い、最大限二重の位置を高くしても露出する二重の大きさは比較的小さいということを、理解したうえで決めたらいいでしょう。
実際、韓国の女性の70％以上が美しい目にするためには、切開法が適切な方法だと考えたらいいでしょう。蒙古ひだとまぶたの条件が切開法とマジック目頭切開の構造的複合二重手術を必要とすることがほとんどで、一部、条件のいい場合のみ埋没法や部分切開法で適切な結果につなげることができます。切開法が必要な目に埋没法で施術すると、その結果は奥二重のようにどうしても限られてしまい、ラインがゆるんでくる可能性も高くなります。こういった現実からすべての患者を埋没法で施術するというのは目元の条件や結果に関係なく一律的に誠意のない手術をするということにほかなりません。切開法が必要なまぶたの条件はたいがい強い蒙古ひだによって目頭切開が必要な場合が多く、複合的な手術をしなければ満足できる結果になりません。目の整形を専門にする病院は、ほとんど、目の条件が難しかったり再手術をしたりすることが多く、当然、切開法と目頭切開の複合的な手術が埋没法より多くならざるを得ません。もし、目の整形専門病院で埋没法のみ施術しているとすれば、良い結果が得られないだけでなく、医学的な原則に違背することだと言わざるを得ません。埋没法にふさわしくないまぶたの条件の場合は、無理な埋没法より切開法で必要な処置を受ける方が、何倍もいい結果をもたらします。二重手術の跡が残らないに越したことはありませんが、自然ではっきりした目もとと二重にすることのほうがより重要ですから、切開法が適切だと判断されれば合理的に選択されるのが望ましいでしょう。
部分切開法はまぶたに少し脂肪のある方のうち、腫れが早く引き自然な二重を希望される場合に、適合した手術法です。必要な最小限の切開で、医者が必要な処置をらくに行うことができ、埋没より癒着が確実になります。1週間ほどで術後の腫れがだいたい引いて、自然な形になってきます。
部分切開法は埋没法と切開法の長所だけを取り入れた手術法だといえます
